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施工

施  工

(1) 現場代理人及び監督員の選任等に関する通知 (法第19条の2)

請負人は工事現場に現場代理人を置く場合は、その現場代理人の権限の内容等を注文者に対して書面で通知しなければなりません。また、注文者は工事現場に監督員を置く場合、その監督員の権限の内容等を請負人に対して書面で通知しなければなりません。

(2) 下請負人の変更請求 (法第23条)

注文者は請負人に対して、工事の施工につき著しく不適当と認められる下請負人の変更を請求することができます。ただし、あらかじめ注文者の書面による承諾を得て選定した下請負人については、この限りではありません。

(3) 元請負人の義務

① 下請負人の意見の聴取 (法第24条の2)

元請負人は、その請け負った工事を施工するために必要な工程の細目、作業方法等を定めようとするときは、あらかじめ下請負人の意見をきかなければなりません。

② 検査及び引渡し (法第24条の4)

元請負人は下請負人から工事完成の通知を受けたときは、20日以内のできる限り短い期間内にその完成検査を完了しなければなりません。また、完成検査の完了後、下請負人が申し出たときは、直ちに工事目的物の引渡しを受けなければなりません。

ただし、下請契約において定められた工事完成の時期から20日以内の一定の日に引渡しを受ける旨の特約がされている場合にはこの限りではありません。

③ 下請代金の支払 (法第24条の3・24条の5、施行令第7条の2、規則第14条)

ア.前金払

元請負人は前金払を受けたときは、下請負人に対して、資材の購入、労働者の募集等に必要な費用を前金払するよう適切な配慮をしなければなりません。

イ.出来高払

元請負人は、工事の出来高払を受けたときは、その工事の下請負人に対して、下請工事の出来高等に相応する下請代金を、当該出来高払を受けた日から1ヶ月以内のできるだけ短い期間内に支払わなければなりません。

ウ. 完成払

元請負人は、工事の完成払を受けたときは、その工事の下請負人に対して、下請工事の出来高等に相応する下請代金を、当該完成払を受けた日から1ヶ月以内のできるだけ短い期間内に支払わなければなりません。

なお、元請負人が特定建設業者である場合においては、前記のほか、支払を受けたか否かにかかわらず、下請代金の支払期日等は次のとおり決められています。(ただし、下請負人が特定建設業者又は、資本金4,000万円以上の法人である場合は除きます。)

(ア) 下請契約における下請代金の支払期日は、下請負人が工事目的物の引渡しの申出をした日から起算して50日以内のできる限り短い期間内に定めなければいけません。なお、50日を超える一定の日が支払期日と定められている場合は、申出の日から起算して50日を経過する日が支払期日と定められたものとみなされます。

(イ) 下請契約において下請代金の支払期日が定められなかったときは、下請負人が工事目的物の引渡しの申出をした日が支払期日と定められたものとみなされます。

(ウ) 下請契約における下請代金の支払につき、元請負人は支払期日までに一般の金融機関による割引を受けることが困難であると認められる手形を交付してはいけません。

(工) 元請負人は、支払期日までにその支払をしなかったときは、工事目的の引渡しの申出の日から起算して51日目からその支払をする日までの期間に対応する遅延利息(年14.6%)を支払わなければいけません。

④ 下請負人に対する特定建設業者の指導等 (法第24条の6、施行令第7条の3)

発注者から直接工事を請け負った特定建設業者は、下請負人がその工事の施工に関し、建設業法の規定、又は建築基準法、宅地造成等規制法、労働基準法、職業安定法、労働安全衛生法若しくは労働者派遣法の一定の規定に違反しないよう指導をし、違反していると認められる下請負人に対してその事実を指摘し、是正を求めるとともに下請負人が是正しない場合は、その下請負人の建設業の許可をした建設大臣又は都道府県知事に、また許可を受けていない場合は、その工事現場を管轄する都道府県知事に通報しなければなりませ

ん。

元 請 負 人 の 義 務

備      考

 (1) 請負契約書の原則 <法18条>

 

(2) 請負契約書の作成 <法19条>

 

(3) 現場代理人の選任等に関する通知

<法19条の2>

(4) 不当に低い請負代金の禁止 <法19条の3>

 

(5) 不当な使用資材等の購入強制の禁止

<法19条の4>

(6) 建設工事の見積り等 <法20条>

 

(7) 契約の保証 <法21条>

 

(8) 一括下請負の禁止 <法22条>

 

(9) 下請負人の意見の聴取 <法24条の2>

 

(10) 下請代金の支払 <法24条の3>

 

(11) 検査及び引渡し <法24条の4>

 

(12) 特定建設業者の下請代金の支払期日等

<法24条の5>

(13) 下請負人に対する特定建設業者の指導等

<法24条の6>

(14) 施工体制台帳及び施工体系図の作成等

<法24条の7>

(15) 主任技術者等の設置 <法26条>

 

 (1),(2)元請負人だけでなく請負契約の当事者すべてに適用される。

 

(3)~(7)は、発注者にも

適用される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(12),(13),(14)は

特定建設業者だけに適用される。

 

(4) 工事現場に置くべき技術者

建設業法は、建設工事の適正な施工を確保するために、営業所の専任技術者、工事現場の技術者の設置を義務づけていますが、さらに、施工技術の確保・向上を図るため技術検定制度を設けています。

① 主任技術者及び監理技術者の設置 (法第26条)

建設業者はその請け負った工事を施工するときは、主任技術者を置かなければなりません。この場合、その建設業者が発注者から直接工事を請け負った特定建設業者であり、その工事を施工するために締結した下請契約の請負代金の総額が、3,000万円以上(建築一式工事の場合は4,500万円以上)になるときは、主任技術者にかえて監理技術者を置かなければなりません。主任技術者及び監理技術者は、当該建設工事を施工する建設業者と直接的かつ恒常的な雇用関係にある者であることを要します。監理技術者は、直接具体的な工事に関連する主任技術者とは異なり、下請業者を適切に指導、監督するという総合的な役割を担っており、主任技術者と比べてより厳しい資格や経験が求められています。なお、監理技術者の専任を要する工事については、公共工事、民間工事を問わず監理技術者は、すべての業種(28業種)において、監理技術者資格者証の交付を受けている者であって、国土交通大臣の登録を受けた者が実施する監理技術者講習を過去5年以内に修了した者でなければなりません。(34頁④参照)

また、営業所における専任の技術者であっても、当該営業所において請負契約が締結された建設工事であって、工事現場の職務に従事しながら、実質的に営業所の職務にも従事しうる程度に工事現場と営業所が近接し、当該営業所との間で常時連絡をとりうる体制にあるものについては、当該工事現場における主任技術者又は監理技術者(当該工事の専任を要しない場合に限られる。)になることができます。ただし、この場合、営業所における専任の技術者は、当該工事を施工する建設業者と直接的かつ恒常的な雇用関係になければなりません。

② 主任技術者及び監理技術者の職務等(法第26条の3)

主任技術者、監理技術者は、工事現場における建設工事を適正に実施するため、建設工事の施工計画の作成、工程管理、品質管理その他の技術上の管理、施工従事者の技術上の指導監督の職務を誠実に行わなければなりません。また、施工従事者は、その指導に従わなければなりません。

○主任技術者

具体的な工事の工程管理や建設工事の施工にあたり、その施工計画を作成し、工事用資材等の品質管理を行い、また、工事の施工に伴う公衆災害等の発生を防止するための安全管理等を行うとともに施工従事者の技術上の指導監督を行う者のことです。

○監理技術者

監理技術者は、建設工事の施工にあたり、下請負人を適切に指導、監督するという総合的な機能を果たす者で、主任技術者のように直接具体的な工事に密接に関与して細かな指示を与えるものとは、若干性格が異なります。

 

工事現場における技術者の資格要件

 

営業所の技術者

工事現場の技術者

備    考

一般建設業

(28業種)

専任技術者

主任技術者

 

資格要件

(イ) 学歴(指定学科)大学卒業後+3年以上の実務経験

高校卒業後+5年以上の実務経験

(ロ) 実務経験10年以上

(ハ)資格(12頁・13頁参照)

特定建設業

専任技術者

(注)

監理技術者

(注) 次のいずれかに該当するときは、主任技術者でよい。①全部、自社施工する場合

②下請として請け負った場合

③下請への発注総額が

3,000万円未満の場合

(建築一式工事の場合は、

4,500万円未満)

資格要件

(イ) 資格(12頁・13頁参照)(ロ) 一般建設業の要件+指導監督      的実務経験(24ヵ月以上)

(ハ) 国土交通大臣が上記のものと同等以上と認定した者(192頁参照)

 

指定建設業

専任技術者

(注)

監理技術者

同   上
  土木工事業

資格要件

(イ)  国家資格者1級施工管理技士

1級建築士       等

(ロ)  国土交通大臣が(イ)と同等

以上の能力を有するものと

認定した者(192頁参照)

建築工事業
電気工事業
管工事業
鋼構造物工事業
舗装工事業
造園工事業
             

③ 主任技術者等の専任性(法第26条3項、施行令第27条)

公共性のある工事で、工事1件の請負金額が2,500万円(建築一式工事の場合は5,000万円)以上のものについては、工事の安全かつ適正な施工を確保するために、工事現場ごとに専任の主任技術者又は監理技術者が必要となります。

 

公共性のある工事

◦ 国、地方公共団体の発注する工事◦ 鉄道、道路、ダム、上下水道、電気事業用施設等の公共的工作物の工事

◦ 学校、共同住宅、事務所等のように多数の人が利用する施設の工事

個人住宅を除いてほとんどの工事がその対象になっています。

 

④ 監理技術者資格者証 (法第26条4項・5項、第27条の18)及び監理技術者講習の修了(規則第17条の14)

監理技術者の専任を要する工事については、公共工事、民間工事を問わず監理技術者は、すべての業種(28業種)において、監理技術者資格者証(以下「資格者証」という。)の交付を受けている者であって、過去5年以内に国土交通大臣の登録を受けた者が実施する監理技術者講習(以下「講習」という。)を修了した者でなければなりません。なお、発注者から請求があれば、その資格者証及び講習修了証を提示しなければなりません。監理技術者に係わる国家資格を有する人は、誰でも申請により資格者証の交付及び講習を受けることができます。資格者証の有効期間は、交付の日から5年間です。

資格者証の交付機関として(財)建設業技術者センターが設立されています。

講習の実施機関として、次の機関が登録されています。

(財)全国建設研修センター 電話03-3581-0139

(財)建設業振興基金    電話03-5473-1581

(財)建設産業振興センター 電話03-5408-1881

 

 

(5) 一式工事及び附帯工事の施工 (法第26条の2、施行令第1条の2)

土木一式工事又は建築一式工事を施工する場合において、それぞれの一式工事を構成する専門工事を施工するとき、又は許可を受けた建設業に係る工事に附帯する他の工事を施工するときは、その工事に関し主任技術者に相当する者を置いて自ら施工する場合の他は、その工事に係る建設業の許可を受けた建設業者に施工させなければなりません。

ただし、その工事が5頁記載の軽微な工事に該当する場合はこの限りではありません。

 

 

 

 

(6) 技術検定(法第27条)

建設工事の施工技術の向上を図るため、国土交通大臣の行う技術検定があり、現在、土木施工管理、建設機械施工、建築施工管理、管工事施工管理、造園施工管理、電気工事施工管理の6種目が実施されています。

この検定に合格すると「1級土木施工管理技士」 「2級土木施工管理技士」等の称号を称することができ、営業所の専任技術者、主任技術者の資格とすることができます。

これら技術検定に関しては、国土交通省の告示により指定された次頁の機関のみが、試験を実施していますので、受験の申込みをされるときは試験実施機関を十分確認することが必要です。

 

(7) 施工体制台帳及び施工体系図の作成(法第24条の7)

① 施工体制台帳

特定建設業者が、発注者から直接請け負う元請となって、3,000万円以上 (建築一式工事の場合は4,500万円以上) を下請けに出すときには下請、孫請などその工事にかかわるすべての業者名、それぞれの工事の内容、工期などを書いた施工体制台帳を作成し、工事現場ごとに備え置かなければなりません。

なお、その特定建設業者が、公共工事の受注者の場合は、作成した施工体制台帳の写しを発注者に提出しなければなりませんし、公共工事以外の場合でも発注者から請求があれば、工事現場ごとに備えた施工体制台帳を、発注者に閲覧させなければなりません。

また、特定建設業者から受けた下請業者がさらにその工事を孫請業者に再下請けしたときには、その再下請けの工事の内容、工期などを、もともとの受注者である特定建設業者に通知しなければなりません。

② 施工体系図 

さらに、その特定建設業者は、施工体制台帳や下請業者からの再下請の通知をもとに、各下請の施工の分担関係を表示した施工体系図を作り、公共工事の場合は、工事現場の工事関係者が見やすい場所及び公衆が見やすい場所に、公共工事以外の場合は、工事現場の見やすい場所に掲示しておかなければなりません。

(公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律第13条)

 

 

 


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