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行政不服審査法 改定中

平成25年5月23日

 

 

建設業のみなさまこんにちは

 

総務省より、「行政不服審査制度の見直しについて(案)」に関する意見募集がありました。

 

この話題は駄目出し満載です。

 

まず「意見募集」なのですが、何か法律や命令を作り直すときに国民の意見を広く聴いて、それを踏まえ改正して行こうという趣旨なのですが、実際は募集だけはするのだけれど、国民の意見は全く反映されずお役所の作った原案どおりに決まってしまいます。

 

次に「行政不服審査制度」なのですが、これは免許の停止や取消、何かしらの申請をしたのに何も進めてくれないなど、お役所がする処分や不作為に対して不服を申し立てられる制度です。裁判に比べてると時間も掛からないし費用も安い。また、裁判官より専門知識のある人間が判断をするので、良いことづくめの制度といって設立されました。

 

確かに裁判と比べると時間・費用はかかりませんが、問題は申立てをする相手です。処分や不作為をしているお役所自体に申し立てるか、その役所のすぐ上級にある役所、たとえば、税金関係なら税務署長かその上の国税局長に対し申立てをするのです。

ということは申立てがなされると、身内が身内をさばくことになります。これでは申立てをする前から結果は見えていますよね。

今はやりのADRもそうなんですが、これは業界が業界業者をさばく事になっています。

 

難しいところです、裁判官は中立だが素人。専門家は知識はあるが業界人。

 

 

「行政不服審査法」は行政書士試験に出るため条文を丸暗記した、思い入れの強い法律です。良い制度に変わってくれるように願います。

 


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